樹脂版の製版機の特徴
プロが使う樹脂版を製版する機械の機能には①感光②洗い出し③乾燥の機能がついています。
安い機械でも100万円程度するようです。
この機械で樹脂版をキレイにシャープに作成する為に重要な機能がありますので
今回はそこに注目したいと思います。
樹脂版の仕上がりを最も左右する工程が【感光】になります。
この機械では樹脂版を硬化させる光の波長部分だけを発光するライトが設置され、
樹脂版とネガフィルムを合わせたものをこのライトの下に入れ数分間感光させます。
機械で感光する際の機能には重要な仕組みがありますので、この仕組みを知れば
樹脂版作成の仕上がりが変わって来ますので、おさえておきましょう。
上記の写真は機械の樹脂版を設置する部分の引き出しに【樹脂版とネガフィルム】を
設置した所です。
全体を覆うように少し乳白色のフィルムをかぶせていきます。
この被せたフィルムが重要ポイントとなっています。
ズームした写真になりますが、左の写真の樹脂版の【かどの部分】被せたフィルムの筋があり、
右の写真の樹脂版のかどの部分には被せたフィルムの筋が無くなっています。
これは、樹脂版を乗せている台の下から【空気を吸引】されており、被せたフィルムで真空状態にして
【樹脂版とネガフィルムを密着】させている状態を作っています。
さらに【気泡】等をスキージー(ワイパーのようなもの)でかき出して
樹脂版とネガフィルムの密着度を高めています。
上記の一連の機能によって、樹脂版の凸部がキレイにシャープに仕上がるように
作成されるのです。
樹脂版作成の際にはネガフィルムを乗せるだけではなく、このように密着させるといった
イメージで作成できると、より細かいデザイン、細い線等がキレイに仕上げられるようになります。